2009年01月09日
まだこんなフォトコンがあった
あるフォトコンに私なりに良く撮れた写真があったので応募しようとし、
応募要項をチェックしてみると“デジタル処理された写真は受付不可”
(つまりデジタルカメラで撮った写真は受付不可)とあった。
フォトコンへのデジタルカメラで撮った写真の応募の可否がいろいろ言われたのは
数年前の話である。
今やデジタルカメラによる撮影は市民権どころかあたりまえの写真撮影のスタイルになってしまった。
デジタルカメラが流行りだしたころには、
またいずれフィルムカメラに戻ってくるのではとか、
適材適所で両立するであろうとかいう議論もあったが、
もはやこれらの可能性はない。
これは、デジタルカメラで撮った写真の出来映えがフィルムカメラのそれに追いついたからとか、
追い越したからとかいう理屈ではない。
誰もが写真といえば普通にデジタルカメラで撮る時代になったという事実である。
先のフォトコンは意地でも“デジタル写真は受付不可”のスタイルをとり続けるべきだと思う。
何故なら、“今年からはデジタル写真もOKです”といった瞬間に、
このフォトコンが最も時代の波にあとから乗ってきた遅れたフォトコンであったことを証明してしまうからである。
このフォトコンには是非とも日本の伝統芸術として
フィルムカメラで撮った写真の見せ場を専門的に提供し続けて欲しいと思う。
誤解がないように!
私自身もたまにではあるがフィルムカメラを使うこともあるし、
フィルムが表現する(今や)独特の風合いは知っている。
長年かけて磨いてきた腕や感性がフィルムカメラでこそ生かせるという
ハイアマチュアのカメラマンの方々がいらっしゃるのは全く不思議ではなく、あたりまえであると思う。
私がここで言いたいのは新しいものを認めない、そして時代から取り残されていく哀れさであろうか。
富士市などが主催する富士山百景写真コンテストというフォトコンが数年前に始った。
賞金の大きさも手伝って人気の高いフォトコンである。
このフォトコンの応募要項には
“RAWデータからの現像等による色調整は画像加工としません”
と明記されている。
時代をリードする思い切った表現であると思う。
素晴らしい。
(あるフォトコンに応募できなかった妬みのokkakefujiの思い)
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