2006年x月x日
PhotoShopする
我が家ではデジタルカメラで撮った写真の
露出、コントラスト、シャープネス、ホワイトバランスや時には色調を
調整したりトリミングしたりすることを
“フォトショップ”するという。
また、人の写真を見て“これはフォトショップのやり過ぎだなぁ”と言ったりする。
写真にも色々なジャンルがあるが、
風景写真やポートレートを写真(真を写す)というのは名ばかりで、
大嘘だと思っている。(嘘だから悪いと言っているのではない。)
富士山を切り出すフレームのすぐ外にごみが散らばっていたり、
無造作に張られた電線があったとしても
出来上がったすばらしい写真からはそれらを知る由もない。
ほんの少しの光としっかりした三脚があれば
到底人の目では確認できない夜の富士を映し出すこともできる。
目がぱっちりと開いた瞬間、微笑んだ瞬間、くしゃみの瞬間を切り撮った人の表情は
おおよそ対面して感じる雰囲気と違う場合がある。
デジタルカメラの普及に伴い、デジタル画像を操作するソフトウエアが出回り
素人でも簡単に画像の操作ができるようになった。
もちろんソフトウエアまかせで失敗写真をある程度修整することも可能である。
一方、従来の銀塩写真にこだわる人もいる。
時には“デジタル写真は受け付けない”という時代の波に乗りきれないフォトコンテストもある。
デジタルは画像操作ができるからというのが拒否の理由である。
もともと上記のように大嘘つきの写真に対して仕上がり操作可否の云云を言ってみてもしかたないと思う。
プロの写真家やそれなりの愛好家は自分のラボや行きつけのラボで
銀塩写真であれ、現像時に増感やトリミングの操作、注文ができる。
それがデジタルになって、素人でも簡単できるようになった。
すばらしいことではないか。
銀塩写真家の中で、富士フィルムのベルビアは圧倒的な人気がある。
私もニコノスによる水中撮影では、よくこのフィルムを使った。
ベルビアの人気はおやっと思うほどの鮮やかな色合いではなかろうか。
富士フィルムの色調操作は許せるが各人の操作は許せないというのは情けない言い分だと思う。
私はデジタルカメラの撮影データを一旦RAWモードで保存する。
JPEGへの変換時には現像パラメータとして何らかの設定をする。
これは、カメラメーカがデジタルカメラの中でデータをJPEG保存する際に実施するメーカ独自の設定と
同じ位置づけであると考えている。
カメラメーカの設定に任せず、一枚一枚自分自身でイメージにあった現像を実施する。
自分のイメージを自由に表現するようにすれば
絵画のようにもう一回り大きな芸術作品になる気がする。
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